「スピードプレイ(SPEEDPLAY)」レビュー。着脱が超ラクで使いやすく、しっかり走れるペダル

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スピードプレイのレビュ記事のアイキャッチ

ついに半年ちょっと前に、シマノ105のビンディングペダルでビンディングデビューしたとかいう記事を書いたばかりなのに。

買ってしまいました、新たなビンディングペダル「スピードプレイ ゼロ(SPEEDPLAY ZERO)」!

2016年末にセールでちょっと安くなっているのを発見してしまい、気付いたら手元にありました。あぁおそろしい。

というわけで、ロードバイク初心者がスピードプレイを使ってみたレビュー記事になります。500kmほど走りましたが、個人的にはシマノ105よりこっちのほうが好み!

目次

105のビンディングペダルを使っていたのですが…

こういう機材について書くときには比較対象があったほうが分かりやすいかと思うので、僕のビンディングペダル歴を超簡単に。

最初から初心者だと言っているように、使ったことがあるのはシマノ105(PD-5800)だけです。そしてこれで満足していました。

初めてのビンディングペダルだったので、”ビンディングペダルとはこういうものなんだ”と受け入れていました。むしろ引き足ができて平地でのスピード上昇や登りのラクさを体験できたことが大きく、「やっぱりビンディングペダルにして良かった〜」という嬉しい記憶が残っています。

シマノ105ビンディングペダル装着イメージ

ではなぜスピードプレイを買ったのか。

年末セールで安くなっていたこともありますが、もっとも気になっていたのは「ペダルに表裏がなく、どちらでもはまる」ところ!これです。

ビンディングペダルを使っていると、必ず一度は経験する「さっきからはめようとガチャガチャやってるんだけど、どうしてか上手くはまらない」問題。シマノ105でもココだけは不満がありました(はめるのが下手ではある)。

ペダル両面がビンディング仕様のスピードプレイなら、この問題を緩和できるかもしれない。ストレスがなくなるかもしれない。

スピードプレイの装着イメージ

そんなわけでスピードプレイを購入を決意。

スピードプレイの外観レビュー

見た目をサラッとご紹介。

スピードプレイ ゼロ、ステンレスシャフトモデル」を購入。

「ステンレスシャフト」と「クロモリシャフト」モデルがあります。

スピードプレイゼロステンレスシャフトモデルの箱

ペダルには左右の表記「L・R」あり。

スピードプレイのペダル

重さは片方で約104gでした。

スピードプレイの重さ

そしてメリットの項でも説明しますが、クリートとクリートカバーが一体となった部品

シマノなどのように降車後にクリートカバーをはめる手間が省けるスグレモノです。

カバー一体型のクリート

あとはこんな風にネジを締めて……

シューズにクリートを装着

完成!

クリートにカバーが付いた一体型です。このままペダルにはめて漕ぎ出せることが可能。

カバー一体型クリートのスピードプレイ

外観の写真はこれぐらいにしておいて、
ではでは個人的に感じたメリット・デメリットを簡単にまとめます。

スピードプレイのメリットについて

装着しやすく外しやすい:メリット①

これは多大な恩恵があると感じています。

上記にもチラッと書いた「ペダルに裏表がなく、どちらでもはまる」これが確かに効いていて、1回でパチっとはまることが格段に多くなりました。

上手くはまらないストレスから開放され、すぐ走り出せます。

スピードプレイはペダルに裏表がない

外すのもラクな印象。

105ビンディングペダルでは、カカトをわりとしっかりひねらないと外れない感じでした(※105ペダルでは黄色のクリートを、固定力”弱”で使用)

一方スピードプレイは軽くひねるだけで外れる印象。ただしスピードプレイの大きな特徴である「ペダルの固定角度」は広め(遊び多め)の設定ですが……。

まぁペダル固定角度については好みの問題でもあるので、一概にメリットと言うには無理がありますけど^^; 設定によっては着脱しやすくできますよ、という感じですね。

スピードプレイは両面でクリートキャッチ可能

着脱しやすいということは、信号待ちなどで着脱の機会が多くなってしまうロングライドや自転車旅でその恩恵にあずかれる気がします。

それにすぐ外れるから立ちゴケもしにくそう。もしコケそうになっても、コケる前に外して足つけそうです。

 

まあまあ軽い:メリット②

自転車にのめり込んだ人が追求しがちな「軽さ」。

スピードプレイ ゼロは軽めです。3つあるラインナップのそれぞれの軽さは以下(両ペダル合計の重さです。公式サイトより)。

スピードプレイの重量

  • チタンシャフトペダル…164g
  • ステンレスシャフトペダル…206g
  • クロモリシャフトペダル…216g

これに加えてクリートが138gです。

シマノの重さは以下。公式サイトより。

シマノSPD-SLペダルの重量

  • デュラエース(PD-9000)…248g
  • アルテグラ(PD-6800)…260g
  • 105(PD-5800)…285g

これに加えてクリートは70gです。

というわけで、ペダルだけ見るとスピードプレイは非常に軽いです。ただしクリートがちょっと重いぶん、合計値で見ると激軽!というわけでもないですかね。

フラグシップモデル同士で合計値を見ると、

スピードプレイとシマノの重量比較

  • チタンシャフト…302g
  • デュラエース…318g

という感じ。

 

クリートカバーを付けっぱなしにできる:メリット③

「ウォーカブルクリートテクノロジー」というそうで、ゴム製カバーがクリートに統合されており、降車後もこのまま歩けるという代物

シマノのように降車後にクリートカバーをはめる手間が省けます。これが便利。

スピードプレイ装着時の写真

そんなに歩きたいならSPDペダルにしろよという声が聞こえてきそうですが、できるだけ軽くしてヒルクライムやロングライドを楽しみたいし、自転車から降りて写真を撮るのも好き、という僕みたいな人間にとってはすごく重宝するシステムなんですw

感覚としては結構歩けます。構造上、泥とかが詰まるとマズいと思うので、そういう地面さえ避ければ。クリートカバーをはめる手間がなくなっただけで気軽に降りようって気になり、写真撮影が捗ります。

ついでにこのゴム製カバーのおかげで空気抵抗も軽減できているらしいですよ。

 

クロモリのような細身のフレームに似合う(ような気がする):メリット④

完全に主観の話ー!

スピードプレイはペダル自体が小ぶりなのでクロモリのような細身のフレームと合う、ような気がします。一方、例えばエアロフレームなどのゴツっとしたフレームにはシマノやルックなどが似合う、ような気がします。

いつも乗っているクロモリロードに105のビンディングペダルを装着していたころの写真。

ankerRNC7の写真

そしてスピードプレイに交換後。

スピードプレイを装着したロードバイク

わかりづらいwww

完全に好みの問題ですけど、スピードプレイに交換したら見た目のバランスがよくなったなと。

「フラットペダル化」できる専用アイテムがある:メリット⑤

プラットフォーマー2』というアイテムを装着すると、フラットペダル化できます。

近所をスニーカーでポタリングしたい!みたいなときに便利。着脱は工具不要で簡単でした

U字型金具を差し込む

こちらが踏み面。まさにフラットペダルという感触の乗り心地でした。

プラットフォーマー2の踏み面

▼気になる方はレビュー記事もどうぞ。

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続きまして、イイことばかりでもありせん。ちょっと気になったところも。

スピードプレイの気になるところ

値段が高い:気になるところ①

わりとお高め。スピードプレイ ゼロのお値段をまとめてみます。公式サイトより。

スピードプレイの値段

  • チタンシャフト…¥41,800(税抜)
  • ステンレスシャフト …¥22,800(税抜)
  • クロモリシャフト…¥17,800(税抜)

フラグシップモデルの「チタンシャフト」については、4万円超え。Amazonを除いてみると、24%OFFで実売価格34,500円でした(記事執筆時)。

ついでにシマノのお値段も見てみます。公式サイトに値段が書かれていないので、Amazonの参考価格になります。

シマノSPD-SLペダルの値段

  • デュラエース(PD-9000)…¥24,845
  • アルテグラ(PD-6800)…¥15,369
  • 105(PD-5800)…¥12,371

デュラエースで約2万5,000円ほど。Amazonでは25%OFFで、実売価格18,690円でした(記事執筆時)。

スピードプレイのこのお値段、ロードバイクにお乗りのみなさまはすでに金銭感覚ぶっ壊れ気味かと思われますが、いかがでしょうか。僕はもう何も言うまい。

スピードプレイの写真

 

消耗品であるクリート&クリートカバーが高い:気になるところ②

使えば使うほどすり減ってしまうクリートとクリートカバー。上記で触れた「ウォーカブルクリートテクノロジー」によってクリートとカバーが一体型になっていても、いずれ消耗してしまいます。

そんな消耗品であるはずのクリートカバーが高い!カバー部分だけで約3,000円ほどでした。

基本的に消耗しやすいのは、この「クリートカバー」です。

ちなみにクリートとクリートカバーのセットだと約7,400円。まぁクリート自体はそこまで早く消耗しないと思いますが、お値段を知っておいて損はないですね。

ロードバイクとスピードプレイへの愛が試されます。

※追記:ちょっと安い、スピードプレイの「サードパーティ製(互換品)クリートカバー」のレビュー記事を書きました!

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最初はクリートをはめるのが超かたい:気になるところ③

石でも踏んでるのかな?ってなぐらい、最初はクリートがはまりませんでした。最初だけですが信じられない硬さw

ただしそれも着脱を繰り返すうちに解消。今ではパチっと軽快な音ではまるようになりました。

スピードプレイとビンディングシューズ

なお、付属していた取扱説明書によると、はめるコツ(?)は以下!

かかとを下げて少しひねりながら下に押し込むと入りやすくなります。つま先やかかとを押し込む必要はありません。

たぶん最初はかたいと思うので、自転車に取り付けてすぐにロングライドに出かけるのはちょっと避けたほうがいいかもしれません。近所でしばらく慣らして、着脱がスムーズになってから遠出したほうがいいかと。

 

メンテナンスは必要:気になるところ④

メンテナンスはどんなビンディングペダルでも必要なので、デメリットと言えないところもありますが。

まずクリートのスプリング部分にドライタイプの潤滑油を注油する必要があるとのこと。

これまた付属の取扱説明書によると以下!

できるだけ1〜2回の乗車のたびにゼロV.2クリートのスプリングとペダルのかみ合い端にスピードプレイ SP-LUBE(部品番号13800)またはその他のドライタイプ(PIFE)の潤滑油を注油する必要があります。

またペダルのベアリングにも定期注油が必要

付属の取扱説明書からまたしても引用!

必ず高品質の防水ベアリンググリースを使用してください。液体スプレーの潤滑剤やオイルはスピードプレイペダルのベアリングに使用しないでください。スピードプレイでは2000マイルまたは3ヶ月ごとにポンプタイプのグリースガンでゼロペダルのベアリングにグリースを塗布することをおすすめします。

ザックリになりますが、以上がメンテナンス方法です。またグリースガンとか買わなきゃだな……。

▼メンテナンスのやり方をまとめました!

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スピードプレイのラインナップについて

この記事でレビューしたのは「スピードプレイ ゼロ」

この「ゼロ」を含め、スピードプレイには以下3種類のラインナップがあります。

ラインナップについて

  • スピードプレイ「ゼロ」……スタンダードモデル。クロモリシャフトとステンレスシャフトの2タイプがある。
  • スピードプレイ「ゼロエアロ」……空気抵抗削減を目指したモデル。TTやトライアスロンする人向き。
  • スピードプレイ「ウルトラライトアクション」……クリートキャッチしやすいモデル。初心者やポタリング向き。

スピードプレイ「ゼロエアロ」

特に空気抵抗の削減を考慮してデザインされたモデル。

タイムトライアルやトライアスロンなどで、ちょっとでもタイムを伸ばしたい人向け。趣味でサイクリングする程度であれば、選ぶ意味はあまりないように思います。

SPEEDPLAY ZERO AERO/スピードプレイ ゼロ エアロ ウォーカブル ペダル クリートセット | Intertec Online Store

 

スピードプレイ「ウルトラライトアクション」

特にクリートキャッチしやすくなったモデル。

クリートをペダルにはめようとすると、自動的にペダルがクリートのくぼみに誘導されるため、ペダル位置を見下ろすことなくクリップインすることができます。
引用:SPEEDPLAY ULTRA LIGHT ACTION/スピードプレイ ウルトラライトアクション ウォーカブル ペダル クリートセット | Intertec Online Store

ビンディングペダルに慣れていない初心者の方、ポタリングで使うので着脱しやすいペダルを探している方には良さそうなモデルです

ペダル重量は各110g。価格は16,000円(税抜)とちょっとお手頃。

スピードプレイ使用感まとめ

高いけど、着脱のしやすさや歩きやすさ、見た目などを考えるとすごくいい買い物だったなと思います。高いけど。

今のところは、少なくとも105(PD-5800)に戻ろうとは思えないですね。個人的にはそれぐらい良かったです。

あとはどれくらいの頻度でクリート交換(7,800円)が必要なのか……、こればっかりは使い続けてみないとわかりません。7,800円の出費はいつになるのでしょうか。それまでは大切に、しかし遠慮なく使い倒そう。

関連:スピードプレイのカバー・メンテについて

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