CYCPLUSさんから、小さくて軽い電動空気入れをご提供いただきました。
電動空気入れといえば便利だけど重いので基本的に家で使うもの、という印象がありました。以前購入したXiaomiの電動空気入れがまさにそれ。
しかし今回ご提供いただいた電動空気入れは、スマホよりも小さくて軽い。携帯ポンプの代わりにライドに持っていけるところまで軽くなったのはすごいですね。
※本記事は製品提供で制作しています。
一番小さくて軽いAS2
ちょうどいい使い勝手のAS2 PRO
バッテリー容量が多いAS2 PRO MAX
CYCPLUSの小型軽量な電動空気入れ
こちらがCYCPLUSの電動空気入れ。
左から小さい順で、名称は「AS2 / AS2 PRO / AS2 PRO MAX」。
ラインナップは3種類。
iPhoneのような名称で個人的には覚えやすいです。
- AS2
- AS2 PRO
- AS2 PRO MAX
共通点は、USB-Cで充電できるところ。もう2024年にもなってmicroUSBがついている機器は絶対許さないマンなので、USB-C搭載であることに胸を撫で下ろしています。
こちらは3機種の比較表。
製品名 | AS2 | AS2 PRO | AS2 PRO MAX |
---|---|---|---|
デザイン | |||
特徴 | 一番小さくて軽い | バランスが良くて使いやすい | バッテリー長持ち |
仏式 | 対応 | 対応 | 対応 |
米式 | 対応 | 対応 | 対応 |
最大空気圧 | 100PSI | 120PSI / 8.3bar | 120PSI / 8.3bar |
700×25C 100PSIかかる時間 (実測値) | 約2分40秒 | 約1分20秒 | 約1分12秒 |
700×25C 100PSI入れられる回数 (実測値) | 約1回 | 約2.5回 | 約5.5回 |
カバー付きサイズ (実測値) | 高さ:68mm 幅:49mm 厚さ:31mm | 高さ:74mm 幅:51mm 厚さ:31mm | 高さ:84mm 幅:61mm 厚さ:35mm |
カバーなし重量 (実測値) | 約97g | 約119g | 約203g |
カバーあり重量 (実測値) | 約115g | 約138g | 約229g |
ディスプレイ (空気圧・バッテリー残量の表示) | なし | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
バッテリー容量 (公式スペック表参照) | 7.4V 300mAh | 7.4V 420mAh | 11.1V 600mAh |
充電時間 (公式スペック表参照) | 20分 | 30分 | 60分 |
購入と詳細 | Amazon 詳細 | Amazon 詳細 | Amazon 詳細 |
個人的な結論としては、「何を重視するか・電動空気入れをどこで使うか」で選ぶのが良さそうだと思いました。
悩むなら、バランスがいい「AS2 PRO」が良さそうです。なんだかんだ松竹梅の真ん中であるところの竹がちょうどいいです。
- ライドの携帯用(携帯ポンプの代わり)なら、もっとも軽いAS2
- 家の手動空気入れの代わり&ライド携帯ポンプとしても使いたいなら、AS2 PRO
- 一度の充電で複数本のタイヤに空気を入れたいなら、AS2 PRO MAX
というわけで、ここからは3機種それぞれの特徴やメリット・デメリットを簡単にまとめます。
主にロードバイクと小径車(BROMPTON)の、クリンチャーの空気入れを想定して書いています!
もっとも小型軽量なAS2
3種類のうち、もっとも小型軽量なのがAS2。
手に持った瞬間にわかる小ささと軽さ。
だけどその代わり、少し犠牲になった部分もあります。ディスプレイがないのがちょっと不便ですね。
- もっとも小さくて軽い
- ディスプレイがないので、空気圧がわからない
- 最大100PSIまで(それ以上の空気圧はパワーがなくて入らない)
- タイヤ 1本分でバッテリー切れ
AS2の重さ・サイズ感
AS2の重さは約115g。
基本的にカバー付きで運用することになります。
カバー付きで約115.1g
カバーを取ると約97.3g
ちなみに手動の携帯ポンプの重さは、ものによりますが約80〜200gぐらいでしょうか。
この手動携帯ポンプが約79g
約178.6g
例えば昨今のスマホが大体160〜200gぐらいなので、スマホと比べると軽く感じます。ライドに持っていく携帯ポンプ代わりとして使うなら、AS2が良さそう。
サイズは大体7cm×5cmぐらい。ツールケースに入れるときは縦向きになると思うので、縦向き状態で計測しています。僕が持っているツールケースには、横向きでは入りませんでした。
付属の防水バッグに入れると、こう。
AS2の付属品
- 本体(シリコンカバー付き)
- 取扱説明書(日本語記載あり)
- 防水バッグ
- 米式用ノズルピン
- 密閉シール(予備)
- 充電用USB Type-C to Cケーブル
取扱説明書にはちゃんと日本語で説明が記載されているので、使い方で迷うことはないはず。
シリコンカバーが付属します。シリコン製のスマホケースみたいな質感。簡単に着脱可能。
カバーは振動を和らげ、熱を防ぐ役割もあるので、基本的につけて運用するほうが良さそうです。この記事を書いているのは12月の真冬ですが、それでも空気注入後は本体がそこそこ温かくなります。夏だったら持てないぐらいアツアツになるかも。
防水バッグなるものも付属。
さすがに土砂降りだと浸水するかもですが、小雨なら防げそう。何よりこういうのが付属しているのは地味にありがたいところ。別途見繕わなくていいのは楽です。
下記の「AS2 PRO」と「AS2 PRO MAX」には、短いホースも付属していますが、このAS2には付属していません。
ちなみにCYCPLUS公式サイトでは、ホース付属版が販売されているようです。
AS2の操作性
操作ボタンは1つだけ。シンプル。
仏式と米式の両バルブに対応。届いたときは仏式に設定されています。
米式にするには空気注入口のフタを外し、付属の米式用ノズルピンを中に入れて再びフタを閉じればOK。これでブロンプトンなどの米式タイヤにも空気を入れることができます。
また最大空気圧は、公式サイトによると100PSI(約7bar)までとなっています。本体が小さいのでね。110PSIとかは入れられません。
ただ実際に試してみたところ、大体90PSIぐらいが限界かなぁという印象です。頑張れば100PSI入りそうですが、かなり根気よく注入し続ける必要がある印象。まぁ90PSIも入ればパンク修理できて走れる状態になるはずです。
さらに1回の充電で空気を入れられるタイヤの本数は、1本だけです。1本入れたらバッテリーが切れますね。
またAS2シリーズ3機種のうち、このAS2だけディスプレイがありません。
ディスプレイがないことによるデメリットは以下。
- 空気圧がわからない
空気圧がわからないので、タイヤを触ったときの硬さの感覚で空気を入れるしかないです。
外でパンクしたときの応急処置であれば問題ないと思います。ただ日常的に家で指定の空気圧まで入れたい人にとっては、ちょっと不便かも。触っただけで空気圧が大体わかる人なら良いですが。
AS2 PROとAS2 PRO MAXなら、指定の空気圧まで入れると自動的にストップする機能が搭載されています。日常的に使うなら、この機能が搭載されているほうが便利です。AS2にはこのストップ機能はありません。
またディスプレイがありませんが、バッテリー残量はボタンの色で大体わかります。オレンジ色に光ったら、充電する合図。また充電中は電源ボタンが赤色で点滅し、充電が完了すると緑色に点灯します。
ディスプレイがありませんが、その代わり最軽量・最小サイズです。
家の手動空気入れの代わりとしては若干使いづらいです。あくまで携帯ポンプの代わりとして使う製品だと感じました。
使い勝手がいいAS2 PRO
3機種のなかで一番使い勝手が良いのが、このAS2 PROだと思います。
迷うなら、このAS2 PROが良さそう。
AS2より少し大きくなったとはいえ、個人的にはまだ小さくて軽いという印象を持つのが、このAS2 PRO。
AS2との違いは以下。やっぱりディスプレイがついているのが便利。
- 背面にディスプレイ搭載
- ホースが付属
- 重さは約23g増
- まだ小さくて軽いと感じるサイズ感
- ディスプレイがあるので、空気圧とバッテリー残量がわかる
- 指定の空気圧まで注入できたら自動でストップ
- AS2よりは約23g重い
AS2 PROの重さ・サイズ感
AS2 PROの重さは、約138g。
AS2よりは少し重いですが、それでも約23g増なので、そこまで負担ではないと思います。十分携帯できる重量。
カバー付きで約137.6g
カバーを取ると約118.8g
サイズは大体7.5cm×5cmぐらい。
ツールケースにも入りました。
AS2 PROの付属品
- 本体(シリコンカバー付き)
- 取扱説明書(日本語記載あり)
- 防水バッグ
- 米式用ノズルピン
- 短いホース
- ボール用の空気針
- 密閉シール(予備)
- 充電用USB Type-C to Cケーブル
AS2の付属品に加えて、短いホースとボール用の空気針が付属。
この短いホースがなかなか便利です。続きで使い方を説明します。
AS2 PROの操作性
AS2とは異なり、AS2 PROはディスプレイを搭載。さらにボタンが3つに増えています。
ディスプレイがないAS2のデメリットの裏返しになりますが、ディスプレイがあるといろいろ便利です。
- 空気圧がわかる
- 指定の空気圧まで入ると自動ストップ
- バッテリー残量がわかる
「+/−ボタン」で空気圧を指定できます。単位はPSIとBARから選択可能なのでお好みで。
指定の空気圧まで空気が入ると、自動的にストップする機能を搭載しています。やっぱりこれが便利。
また700×25Cのタイヤに空気を入れてみたところ、2本目まで100PSI入り、3本目は約50PSIまで入れることができました。この小さい本体でタイヤ2本分の空気を入れられるのであれば、かなり使いやすい気がします。
普段使いの手動空気入れの代わりにも、なり得ると思います。
バッテリー残量が表示されるのも地味に便利。
大まかな3つのブロック表示(おそらく約33%ずつ)なので詳細な残量表示とは言えませんが、充電が必要かどうかの目安にはなります。
また良く出来てると感じたのが、この短いホース(と付属のアダプタ)。
ホースのおかげで空気を入れやすいのはもちろん……
仏式と米式の切り替えも楽。
まずホースを付けていない状態だと仏式です。
ここにホースをつけると、米式になります。
さらにホースの先端に付属のアダプタをつけると、仏式になります。
またホースの先端にはボール用の空気針もくっつきます。
このようにホースをつけるだけで、仏式・米式を切り替えられるのが便利。
個人的にロードバイク(仏式)とBROMPTON(米式)に乗っているので、切り替えが楽なのはありがたいですね。
- ホースを付けていない状態:仏式
- ホースをつける:米式
- ホースの先端にアダプタをつける:仏式
- ホースの先端にボール用の空気針もつく
AS2のように米式用ノズルピンを内部にセットすることで、仏式を米式に変えることもできますが……、
内部にセットするには、この薄いフタを開け閉めするのがちょっと手間。ホースのほうが着脱しやすいです。
そんなわけで実際に持ち運ぶ際には、AS2 PRO本体・ホース・アダプタのセットを付属の袋に入れることになりそうです。
AS2 PROは、AS2と比べても約23gほど重くなった程度なので、まだ軽い印象です。
AS2はあくまで携帯ポンプの代わりという位置づけだと感じましたが、AS2 PROは家で使う手動空気入れの代わりとしても、パンク修理時の携帯ポンプの代わりとしても使える汎用性の高さが良いですね。
バッテリー容量が多いAS2 PRO MAX
最後に、一番大きなAS2 PRO MAX。
ひとことで言うと、AS2 PROから本体とバッテリーが大きくなったのがAS2 PRO MAXです。
バッテリー容量が大きくなったことで、空気の注入回数が大幅に増加。700×25Cのタイヤであれば5本まで100PSIに、6本目は約70PSIまで入れることができました(空気入れて抜いてを繰り返して検証……)。
自転車を複数台持っていて空気を入れる回数が多い、グループライドでみんなのトラブルに備えたい、などが購入理由になるでしょうか。
ただAS2やAS2 PROと比べると、ちょっと重め。
- ディスプレイがあるので、空気圧とバッテリー残量がわかる
- 指定の空気圧まで注入できたら自動でストップ
- バッテリー容量が多いので、空気注入回数も多い
- やや重さを感じる
AS2 PRO MAXの重さ・サイズ感
AS2 PRO MAXの重さは約229g。
カバー付きで約229g
カバーを取ると約202.7g
ややずっしり感があります。昨今の大きめのスマホぐらいの重さ。
サイズは約8.5cm×6cmぐらい。
ツールケースにも入りますが、やはりデカい印象。
こういう観音開きのツールケースの場合、向かい側に何か入れていると干渉して閉まらない可能性があります。
AS2 PRO MAXの付属品
AS2 PRO MAXの付属品です。AS2 PROとまったく同じ。
- 本体(シリコンカバー付き)
- 取扱説明書(日本語記載あり)
- 防水バッグ
- 米式用ノズルピン
- 短いホース
- ボール用の空気針
- 密閉シール(予備)
- 充電用USB Type-C to Cケーブル
AS2 PRO MAXの操作性
AS2 PRO MAXは、単純にAS2 PROが大きくなっただけ。操作性はAS2 PROとまったく同じです。
そのためホースや、仏式・米式バルブの切り替え等の操作性については、AS2 PROの項目をご覧ください。
AS2 PROと同じで、ディスプレイがあるのがやっぱり便利。
家の手動空気入れの代わりになりますし、やや重めですがライドにも持ち出せます。
AS2 / AS2 PRO / AS2 PRO MAXの写真たくさん
せっかく3機種が揃っているので、並べたところの写真をたくさん置いておきます。
AS2とAS2 PROは、厚みが同じです。
AS2 PRO MAXだけちょっと分厚い。そしてディスプレイの有無。
高さ。
幅。
やはり並べて見ていくと、AS2 / AS2 PROのサイズはそこまで大差ないですが、AS2 PRO MAXになるとひと回り大きくなる印象です。
全部USB-C充電可能!うれしい!
AS2 / AS2 PRO / AS2 PRO MAXのメリット・デメリット
メリット・デメリットをまとめるとこんな感じ。
順当にわかりやすいメリデメな気がします。あまり意外性ないと思います。
- 軽くてコンパクト
- 電動で空気入れがとにかく楽!
- USB-Cで充電可能
- 充電が必要(電動の宿命)
- 音がデカい(約87db)
- 水没に注意(機械なので)
特にデメリットに関していくつか。
まず電動なので、バッテリー残量がゼロになったらただの機械の塊です。ただ、出先でもモバイルバッテリーがあれば充電できます。
記事冒頭の比較表をもう一度貼りますが、充電時間が意外と短いです。
AS2なら20分、AS2 PROなら30分充電すれば、タイヤ1本分の空気を入れられるようになります。
製品名 | AS2 | AS2 PRO | AS2 PRO MAX |
---|---|---|---|
デザイン | |||
特徴 | 一番小さくて軽い | バランスが良くて使いやすい | バッテリー長持ち |
仏式 | 対応 | 対応 | 対応 |
米式 | 対応 | 対応 | 対応 |
最大空気圧 | 100PSI | 120PSI / 8.3bar | 120PSI / 8.3bar |
700×25C 100PSIかかる時間 (実測値) | 約2分40秒 | 約1分20秒 | 約1分12秒 |
700×25C 100PSI入れられる回数 (実測値) | 約1回 | 約2.5回 | 約5.5回 |
カバー付きサイズ (実測値) | 高さ:68mm 幅:49mm 厚さ:31mm | 高さ:74mm 幅:51mm 厚さ:31mm | 高さ:84mm 幅:61mm 厚さ:35mm |
カバーなし重量 (実測値) | 約97g | 約119g | 約203g |
カバーあり重量 (実測値) | 約115g | 約138g | 約229g |
ディスプレイ (空気圧・バッテリー残量の表示) | なし | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
バッテリー容量 (公式スペック表参照) | 7.4V 300mAh | 7.4V 420mAh | 11.1V 600mAh |
充電時間 (公式スペック表参照) | 20分 | 30分 | 60分 |
購入と詳細 | Amazon 詳細 | Amazon 詳細 | Amazon 詳細 |
- ライドの携帯用(携帯ポンプの代わり)なら、もっとも軽いAS2
- 家の手動空気入れの代わり&ライド携帯ポンプとしても使いたいなら、AS2 PRO
- 一度の充電で複数本のタイヤに空気を入れたいなら、AS2 PRO MAX
あとブログ記事で伝わらない点は「音」。
簡易的ですが音量を計測してみると、動作音は約87デシベル前後でした。地下鉄の電車内やパチンコ店内ぐらいに相当する音量のようです。
体感としてもかなりうるさいですね。早朝や夜に使うのは避けるのが無難かも。
まとめ:自分の用途に合う電動空気入れを選べるCYCPLUSの3機種
これまでXiaomiの電動空気入れを使っていたのでわかっていましたが、やっぱり電動空気入れは明らかに便利です。とにかく楽なのがいいですね。
個人的にはAS2 PROをメインに使っていきたいと思います。総合的にバランスが良くて、ロードバイクでもBROMPTONでも使いやすいのがいいですね。
一番小さいAS2
ちょうどいい使い勝手のAS2 PRO
バッテリー容量が多いAS2 PRO MAX