毛無峠と渋峠へ。森林限界を超えた荒涼とした風景をロードバイクで見てきた

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毛無峠とロードバイク

暑くもなく寒くもなく、ちょうどいい季節。9月の連休(シルバーウィーク)、ロードバイクで毛無峠と渋峠に行ってきました。

あのグンマー帝国国境としてネットで有名な「毛無峠」と、国道最高地点(標高2,172m)がある「渋峠」に行ってきた話です。どちらも森林限界を超えた景色で最高でした。

▼YouTubeで動画を公開しました。

目次
筆者情報(タップで開く)

メイン自転車

カメラを背負って写真や動画を撮りながら、1〜4泊ぐらい宿泊する自転車旅が好み。1日の走行距離は約50〜120kmぐらい。

今回のルート:毛無峠〜渋峠

長野駅の方面(須坂駅というところ)から毛無峠→渋峠を巡りました。

長野県の須坂駅まで輪行。まず毛無峠へ

というわけで始発の新幹線で長野駅まで。

輪行袋と新幹線

JR長野駅で長野電鉄の「長野駅」に乗り換え、須坂駅まで輪行。市内は輪行でショートカットしました。

長野電鉄は地方の鉄道らしく交通系ICカードが使えません。久しぶりに紙の切符を現金で購入して乗車。自動改札機ではなく、駅員さんが切符を確認してくれます。旅情感があっていい。

長野電鉄の長野駅

須坂駅に到着。

駅前からすでに山が見えていてテンション上がる! 駅前のコンビニでブラックサンダーとミニッツメイドの朝バナナ、羊羹を買い込み、ボトルを水で満タンに。いざ毛無峠に向けてスタートです。

須坂駅からの風景
旅仕様のロードバイク
ロードバイクのハンドル周り
どうでもいいけどバーテープぼろぼろ……

毛無峠、思いっきり曇りっぽいけど…?

行き先がガスに覆われていますねぇ……。

曇りの山

微妙にすっきりしない天気ですが、暑くも寒くもなく程よい気温で、ヒルクライムにはちょうどいい感じ。標高が上がって眺めがよくなってきたけど、相変わらず空は雲が覆っています。このあたりは勾配10%程度が続き、なかなかしんどかったことも付け加えておきます。

高台の景色とロードバイク

ガスっているのもそれはそれでグンマーっぽくていい雰囲気かもと思いながら登っていたのですが、さすがに真っ白で眺望ゼロになったときはちょっと悲しかった……。

霧とロードバイク

眺望ゼロの虚無グンマーに行けるなんてむしろネタになるな、と気持ちを切り替えながら進んでいたのですが……、今度はだんだん晴れてきました。

晴れ間が覗く
山の景色とロードバイク

毛無峠に近づくにつれて天気が良くなってきて、今日一番の日差し!

”もってる”としか言いようがない。単純なもので晴れてきたら俄然力が出てきました。このまま毛無峠へと続く県道112号線の最果てへ。

グンマー帝国国境、毛無峠!

まず毛無峠に向かう道がすごくいい。

道幅が狭いうえに路面は荒れ気味、谷側はガードレールがなく下手したら滑落してしまう一部区間あり。人の手の届かない最果てに来たような気分が味わえます。

毛無峠への道
毛無峠への道

最後は砂利道になり、ロードバイクに乗っていくのは厳しい感じ。自転車を押して歩けば、毛無峠はすぐ。

毛無峠の砂利道

というわで毛無峠、到着! 標高は1,823m。

未開地「グンマー帝国」として幾度となくネットで見てきたネタが目の前に。思わずちょっと笑ってしまう。グンマー国境は本当にあったんだ。

毛無峠とロードバイク
毛無峠とロードバイク

このグンマー国境の先には、小串硫黄鉱山跡があるそうです。最盛期にはこのあたりに2,000人以上の人が暮らしていたらしいのですが、1937年に地滑りや火薬庫の爆発が起こり、今では荒涼とした風景が残るのみとか何とか。(参考:毛無峠 (長野県・群馬県) – Wikipedia

毛無峠の場所はここ。

毛無峠周辺は森林限界のような景色が広がっています。この景色、大好きです。

正確には森林限界というより、1916年からの硫黄採掘による樹木の伐採と亜硫酸ガスでこのような風景になったとか何とか(またWikipedia参考)。

このように毛無峠のことを調べてみると、自然の力だけでなく人の歴史も加わって荒涼とした風景ができたことがわかり、毛無峠の見え方が変わって面白いかもしれません。

毛無峠の風景
毛無峠とロードバイク
毛無峠とロードバイク
毛無峠の風景

むき出しの大地と錆びついた鉄塔の廃墟感。

毛無峠の大地と鉄塔

ガスっても雰囲気いいし、もちろん晴れてもいい。それが毛無峠。

晴れの毛無峠

さすがに標高1,823mは寒いので防寒具をお忘れなく。寒さ以外は風も穏やかで、晴れ間から青空が見える絶好の自転車日和。

いいときに毛無峠を訪れることができました。堪能したので、次は渋峠に向かいます。

渋峠へ

山と道路

毛無峠からもと来た道を引き返して県道466号線を進み、万座温泉を通って渋峠へ。

このときは草津白根山が噴火レベル2だったので、本宮~万座三差路は自転車・バイク・オープンカー通行不可でした(自転車だけ窓を閉めて通行可)。状況は刻一刻と変わるので、毛無峠や渋峠から草津温泉に向かう方は、通行状況をチェックしておいたほうが良さそうです。

例えばこのあたりに交通状況が載ってると思います。
道路交通情報 | 湯Love草津(草津温泉観光協会ホームページ)
草津白根山(湯釜付近)周辺の通行規制について | 草津町

このときは県道466号線と国道292号線が交わる三叉路を起点に、草津温泉に向かう国道292号線が自動車以外通行止めでした。

国道292号線の通行止め
草津温泉に向かう道が交通規制中でした

(↓この三叉路から草津温泉に向かう国道292号線が自動車以外通行止めだった)

正直、僕は草津周辺の交通規制のことをすっかり忘れていて、「毛無峠に行ったしもう今日は草津温泉でまったりしようかな〜」なんて考えていたぐらいでした……。

しかし道中、交通規制の看板が草津温泉には行けないことを教えてくれたので、まったり気分を切り替えて渋峠へ向かうことに。一応、事前に渋峠へのルートは引いており、予定通り渋峠に向かうことになったわけなので特に問題はありません(脚がだいぶしんどい以外は)。

でもなんだかんだ言って、この景色を見たらやっぱり渋峠に行ってよかったと思いましたよね!

夏の渋峠の景色
夏の渋峠の景色
夏の渋峠の景色
夏の渋峠の景色

以前、「雪の回廊の渋峠」を訪れたことはありますが、夏らしい緑の渋峠も良すぎますね!

雪の回廊の渋峠を訪れた記事はこちら
渋峠ライドで絶景! 雪の回廊・圧倒的快晴に恵まれた快走編【連載2/2】
夏の渋峠とロードバイク

とりあえず国道最高地点(標高2,172m)に到着した記念写真。残念ながら国道最高地点の周囲はガスに包まれていて何も見えませんでした……。

国道最高地点とロードバイク

国道最高地点の場所はここ。

そして県境の渋峠ホテル。

渋峠ホテルとロードバイク

2020年9月20日、渋峠ホテル周辺の気温は10℃でした。下界は確か25℃とかでしたが、標高2,000m近いとこの気温。

渋峠ホテル周辺の気温

渋峠ホテル以降はほぼ下り。ここまでくればゴールしたも同然だね。ロードバイクに座っているだけで下界まで降りられる簡単なお仕事。

だけどダウンヒルが全然進みません。こんなん見せられたらダウンヒルしてる場合じゃないでしょ!  

渋峠とロードバイク
渋峠とロードバイク
渋峠の風景
渋峠の風景

渋峠のダウンヒルをGoProで撮影。個人的に何度も見返したい動画が撮れたような気がする! 渋峠ダウンヒルきもちいいいい!

渋峠のGoPro写真
渋峠のGoPro写真

ダウンヒルが終わったら街は夕焼けに包まれていました。

田舎の夕焼け
夕焼けと鉄塔
山と夕焼け
赤い夕焼け

あとは無人駅から輪行で宿に向かうのだ。

長野電鉄の信濃竹原駅

快活クラブの鍵付完全個室に一泊

ここからはちょっと余談なんですけど。

2020年9月のシルバーウィーク4連休、毛無峠と渋峠を走り、ダウンヒルを終えて時刻は18時ぐらい。この時間から当日の宿を探そうとしたのがちょっとミスだったみたいで、今日の宿がどこも空いてない。泊まるところがない笑

18時過ぎにその日の宿を探すのはちょっと遅かったか……(無計画)。もっと早い時間なら当日予約できる宿もあったはずだけど、とりあえず18時の時点では楽天トラベルやじゃらんは全滅。個人経営の民宿をもうちょっと探してもよかったかもしれないなと後から反省しつつ、とりあえず本日は快活クラブの鍵付完全個室に宿泊すると決めました。(まぁ快活クラブに輪行袋込みで宿泊するのもこれはこれでネタになるわと思っていたフシある)

快活クラブは大体全国どこでもあって助かる。ひと目を気にせず寝られる鍵付完全個室を利用。ありがとう快活クラブ。

輪行袋を置いてもまだ3分の2ぐらいのスペースがあるので、意外と余裕をもって就寝できました。

快活クラブの鍵付完全個室と輪行袋

設備などについて詳しく知りたい方は「快活クラブ鍵付完全個室の利用体験記事」を見ていただくとして、簡単に説明するとシャワーとタオルが無料。コインランドリー完備。つまり自転車旅に必要な設備が揃っているんですよね。

あとドリンクバーあり。ソフトクリーム食べ放題。外出も自由で、コンビニなどで購入した食べ物の店内持ち込みも可能。朝食は食パンとフライドポテトが食べ放題。当然マンガ読み放題、ネットし放題。最高やん。

快活クラブの朝食

マンガを読んでいるうちに寝落ちしていました。次のライドも楽しみです。

つづきます。

【つづき】
その名に恥じない美しい高原「美ヶ原高原」へ。激坂アザレアライン〜ビーナスラインを通るヒルクライム

走った距離や装備など

距離:75.39km
獲得標高:2,197m

今日の自転車

「ANCHOR RNC7」in渋峠

納車から2年経過のメモ。「ANCHOR RNC7 EQUIPE」というロードバイクについて

ロードバイク

装備など
・サドルバッグ…FAIRWEATHER(レビュー
・フレームバッグ…APIDURA

ウェア(時期は2020年9月20日)
・半袖ジャージ
・ビブショーツ…Raphaカーゴビブショーツ(レビュー
・ウィンドブレイカー
・アームウォーマー/レッグウォーマーを持参(レビュー
・靴…Empire VR90(レビュー

記事内の写真
カメラ:Canon EOS 70D
レンズ:EF24-105mm F4L IS II USMレビュー
アクションカメラ:GoPro MAXレビュー

 
【関連】▼雪の回廊の渋峠も良きです。

 


毛無峠とロードバイク

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