真夏の能登半島ライドその1: 夏雲と田園風景、夕陽に照らされる白米千枚田へ【連載1/2】
土曜、東京駅から始発の新幹線に乗り込んで能登半島を1泊でふんわり1周、日曜の夜に金沢駅から帰宅した弾丸「能登半島ライド」の記事です。し・ん・ど・い!
8月上旬の猛暑日だったせいで、メラニン色素全滅レベルの日焼けダメージも受けました。
それでも夏らしい富山の田園風景、海岸線、そして夕焼けの白米千枚田は素晴らしいの一言。
灼熱の能登半島へ!
梅雨も明けたというのに、ぐずついた天気が続いていました。
そろそろ晴れているところでロードバイクに乗りたい、夏を満喫したい、ついでに1泊以上でどこか遠いところに行きたい……!
ということで全国区の天気図を見てみると、北陸地方は鮮やかな晴れマーク。
ここしかないですよね、ここしかありません。能登半島!!
今回のサイクリングルート
冒頭で「ふんわり1周」と言ったのはこういうことです⇓
1泊2日の1日目
そして2日目
今回は土日の1泊2日しか確保できず。ガチで1周すると能登半島は400km以上あるそうで、僕の脚では1泊2日では足りませんw 日程に合わせて必然的にふんわり1週ルートになりました。
そう、能登半島での楽しくふんわり1周ライドが待っていると思っていました、まだこのときは……。
土曜、発新幹線で富山駅へ
輪行で横浜駅から東京駅に行き、始発の北陸新幹線に乗車。
6時16分発「かがやき」金沢行。北陸新幹線には「かがやき」と「はくたか」があり、速いのは前者です。東京から富山までは2時間ちょっと。
東海道新幹線の青い席ばっかり乗ってるので、えんじ色と黒の格子模様が新鮮。
8時半ごろ。富山駅、着!
天気予報通り、めちゃくちゃ晴天で超暑い。立ってるだけで汗が吹き出す……!
以前、富山駅にロードバイクで来たときは夜だったので、今回はまた違う印象の富山駅を楽しめました。
▶白馬村~富山ライド!快晴の北アルプスをぐるりと周る絶景ルート【連載2/2】
以前は気づかなかったけど、北アルプスの雪解け水が源流だとかいう飲水(水道水)が当たり前のように設置されているのスゴイ。
富山駅に来た人ー!ここでボトルに水を入れられそうですよー!
富山、夏ライドの幕開けだ
とりあえずココから北上して、能登半島の輪島まで行きます。漆器「輪島塗」で有名な輪島です。輪島朝市も有名でしょうか。最近ではNHKの連続テレビ小説「まれ」の舞台にもなったそうです(見てない)
尋常じゃない暑さのなか、少し走って市街地を抜けると……、米どころ富山!この日は入道雲が大量発生していました。
圧倒的な夏ライドの幕開けだー!
そして田んぼの反対側をみれば海!
これが富山をロードバイクで走る良さの1つかもしれません。だいたいどこ走っても田んぼ or 海みたいな印象があります。夏にこそ走りたい。
能登半島に向かって海沿いに北上していくと見えてくるのが「新湊大橋」。日本海側最大の2層構造の斜張橋とのこと(Wikipediaより)
なんと自転車でも渡れます。ただし車と同じ道路上ではなく、エレベーターであがって……、
車道の下にある自転車歩行者道を。
「自転車は押して歩いてください」って張り紙がこれでもかってぐらい貼ってあるので、言われた通り押して歩きます。大体500mぐらいで通過。
向こう岸へ。なかなかこう……いい曲線を描く橋だ……
あああ〜〜〜相変わらずこの夏っぽさがたまりません。最高。この日はこんな景色ばかりでした。
夏の富山、めちゃくちゃ良くないですか!?まぁ死ぬほど暑いけど。どれだけ漕いでも風自体が暑いし、止まれば直射日光が容赦なく肌に刺さります。自分の体にこれだけの水分があったことに驚くレベルで汗が吹き出し流れ落ちていきます。ボトルの水はもうお湯。
氷見市というところを通るときに見つけたのが、この石像。笑ゥせぇるすまん、プロゴルファー猿、怪物くん、忍者ハットリくん。
氷見市は藤子不二雄A先生の出身地だそうです。全然知らなかったけど、実際に行くことで何かを偶然発見する楽しみというのがロードバイクにはありますね。小回りも効くから気になったところにも簡単に寄れるし。
左ヒザが痛みだす
ありえないほど突然ですが、氷見市を過ぎたあたりから左ヒザが痛み出しました。天気も景色もこんなにいいのに、左ヒザが痛いwww 笑えないwww
今60kmほど走った段階でわりと痛くなった状態。踏み込むとピキッという鋭い痛みがはしる……!
しかしここは能登半島の東側の海岸線。
地図を見るとひと目でわかると思うのですが、能登半島の電車網の貧弱さにはなかなかびっくりさせられます。とりあえず輪行でエスケープは難しいし、何よりせっかく休日を利用して能登半島まで来たのにリタイアはモッタイナイ、この休日を死守して意地でも走りきらねばという貧乏根性が僕を動かします。
幸いにもケイデンス高めで回すようなペダリングなら痛みもマシ。スピードはちょっと落ちますが、右足をメイン動力に「七尾」というところに到着!
能登食彩市場で海鮮丼!
基本的に旅先ではご当地グルメしか食べないという縛りを自分に課してみたりしていますw
「ロードバイク ヒザ 痛い」などでググって出てきた原因の1つが、サドル高すぎ問題。
なるほど確かにちょっと高いのかもしれない……。とりあえず応急処置として目算で2mmほど下げてみました。
それでもピキッとする嫌な痛みはありますが、このまま「能登島」を経由して輪島へ向かいます。当初の予定通りの行動で能登半島を満喫したい。
「能登島」とは、七尾市のすぐ北に浮かぶ島。
自転車も通れる橋が架かっています。何となく島って面白いかなーと思って渡ってみました。島から見る能登半島もまたイイものでは!?
能登島から能登半島に戻ってきたら、そのまま北上して輪島への道を急ぎます。
このあたりで、「左ヒザが痛いときにロードバイクに乗るコツ」という意味不明なものが掴めてきました。(あ、真似とかしないでください……と一応書いておきます)
何を言っているのか分からないと思いますが、僕もよく分かりません。以下。
- 右足はとにかく無駄のないペダリングを意識!意識!ペダリングの練習になる!?
- ちょくちょく降りてストレッチをすると、ほんのちょっとだけ痛みがマシになる。
- 能登半島は海岸線特有のアップダウンがある。登りはしんどいがもちろん山道ほどではないのでケイデンス高めでクリアし、下りでは位置エネルギーを最大限に使う乗り方を!
というアホすぎる方法を編み出し、今出せる全力で輪島へ向かいます。まだだ、まだ終わってない!
夕焼けの「白米千枚田」!
今回の能登半島ライドで一番来たかったのが「白米千枚田」でした。(”しろよねせんまいだ”です。”はくまいせんまいだ”と読んでました。)
早朝の富山駅をスタートしたら、白米千枚田に着くのはたぶん夕方頃。絶好のロケーションじゃないですか。
しかしこの左ヒザの痛み……。夕方には間に合わないかもしれない……という不安がよぎります。それでも今出せる全力でペダルをぶん回す!ここまで来たからには、夕方の白米千枚田に絶対着きたい!
輪島の看板が見えてきたぞー!
ひとまず輪島を通過ー!(泊まるからあとで戻ってくる)
輪島から白米千枚田までは北に約10kmほど。海岸線なのでアップダウンが続きます。最後の最後にこのアップダウン。ほぼ右足1本で走るにはツラすぎる!でも残りたった10km!ロードバイク乗りにとって10kmなんて距離のうちに入らないよね!?(錯乱)
どんどん日が傾いてきています。左ヒザさえ痛くなければもっと早く着いたのに……と言っても仕方ない……。日が沈むまでに到着できるのか。
午後6時32分55秒。(RAW撮影だと撮った時間が正確にわかる)
道の駅「千枚田ポケットパーク」1km先
午後6時35分35秒。
「千枚田 0.1km⇐」
ひゃくめーとる!看板がすでに夕焼け色にw
午後6時38分42秒……!
海と隣り合わせの棚田。日本の原風景。
あ、夕陽に照らされて光り輝く千枚田を想像していた人……います……よね。千枚田の有名なあの光景。
あれは春らしいです。田植えのための水が夕陽に照らさし、幻想的な雰囲気に包まれるらしいです。四季それぞれ見どころがあるけど、やっぱり一度は春に来てみたいですね。この景色を見ながらそんなことを思ってしまったw
白米千枚田は、日本初の世界農業遺産。大小さまざまな田んぼが1,004枚連なる。棚田は効率性・生産性を上げるのが難しいために数が減少しているなか、白米千枚田はボランティアやオーナー制度によって景観が守られているとのこと。オーナーになると年間2万円でマイ田んぼを1枚持てるとか。
1,004枚の田んぼの中でもっとも小さい田んぼは、0.2平方メートルらしいです。えっと……、10cm×20cmぐらいの範囲?
国立天文台のWebサイトによると、日の入りは午後6時56分でした。本当にギリギリw
太陽が水平線に沈む。
売店が開いている時間だと、白米千枚田でできた米を使ったオニギリとか食べられるようです。時間ギリギリだったから閉まってたけどね!
輪島市街まで戻り、飯食って寝て終わり。
とりあえず能登半島ライド1日目、ゆるふわ1周ライドのつもりが、左ヒザの痛みの結果、右足をいじめ抜くマッスルライドになりました……。
2日目につづきます。
▶能登半島ライドその2: 輪島~金沢へ。海岸線をひた走る【連載2/2】
走った記録
1日目
距離:155km
獲得標高:1,157m
Stravaはこちら。
記事内の写真
カメラ:Canon EOS 70D
レンズ:SIGUMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM(レビュー記事)