以前掲載したコチラの記事で、冬に都民の森へ行ったわけですが…、
▶横浜から都民の森まで自走ヒルクライム! 意外としぶとい都民の森の”坂”に苦しんだ180kmライド
本当はこの1週間前に行く予定だったのですが……、家を出てすぐ引き返しました。軽装で出かけたら寒すぎて!
泣きながら家に引き返し、冬のライドに必要な装備を物色。Amazonでポチってなんとか装備を整え、1週間後に再挑戦となったわけでございます。
そのときに実感した冬ライド装備について、初心者が初心者のために記事にしたいと思います。
冬のロードバイクをなめるな(お前が言うな)
ロードバイクに本格的に乗り出して迎えた、初めての冬。
「いや〜寒いっていってもね、自転車に乗るってことは体を動かすってことじゃないですか?
てことは、漕いでるうちに温まってきますよ。あんなに汗だくになるスポーツなんですから。坂だって登るんだし。寒いなら体を動かせペダルを回せ!そうすれば温まるわガッハハハー!」
そんな甘い考えで真冬の早朝に出発したあの日の自分を許さないッ……!!
というわけで12月中旬、まだ太陽ものぼっていない早朝に出発したところ、耐えられない寒さにやられ(特に腕とつま先)、すぐ家に引き返しました。漕いでりゃそのうち温まってくるなんて甘い!
30km/h以上で走っているので、体を動かすそばから冷風に当たって冷えていくわけです。いくら漕いでも「体の発熱 < 外の冷気」みたいな感じで、冷える一方!そんなんちょっと考えればわかるやろ!なんて言わないで……
あと、冬は雨に濡れると大変なことになります。
夏だったら濡れても気持ちいい〜で済みますが、冬は一気に体温を奪われる! まぁ考えてみれば当然ですよね、濡れた状態で冷たい風を浴びることになるのですから。
雨が降っていなくても、濡れている地面(水たまりなど)を走る場合は要注意。タイヤで跳ね上げた水しぶきで靴が濡れると、つま先の感覚がなくなるぐらい凍えてしまいます。
僕もその寒さを身をもって体験しました……((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
そのときの記事がこちら⇓
そんなわけで冬のロードバイクがどれだけ寒いのか骨身にしみるレベルで体験したので、それを踏まえてあると便利なウェアや小物などをまとめてみました。
「シューズカバー」必須。つま先を守って!
つま先――足の先端部分。
人は体の末端からやられていくのです。いくら漕いでも、つま先まで血が巡りません。それすなわち死。
つま先を守るいいグッズがありますよ。それがシューズカバー!
帰宅後、Amazonで日本メーカー”パールイズミ”のシューズカバーを購入しました。パールイズミにした理由は安かったから。
コレがあるだけで全然違う。防風性のおかげで冷たい風を遮断して、体温をしっかり保ってくれます。防風性というのがキーワードですね。冷たい風を遮断!
ちなみにサイズは「M」を注文。ビンディングシューズのサイズは「26cm」です。はめるとピッタリぐらいな感じ。
歩くとシューズカバーが擦れて破れる、という点にもかなり配慮されていそうです。ファスナー式で着脱も簡単でした。
ちなみにシューズはこちらです
(▶fizikのビンディングシューズ「R5B UOMO」レビュー。完全に見た目だけで選んだ一品)
1週間後、都民の森に再トライした際もコイツのおかげで寒さを感じませんでした。
※僕が購入したものは廃盤になっているので、最新モデルにリンクを差し替えています。
春秋ぐらいならトゥカバーが便利
秋口、春先ぐらいだったら「トゥカバー」でもいいかなと思います。
文字通り、つま先のみをカバーするタイプの商品。防風性・防水性に優れているものが多いです。シマノやパールイズミ、カステリなど様々なメーカーが出していますし、お好みのものをどうぞ。
ちなみに僕はdhbのシューズカバーを購入しました。
これを購入した理由は安かったから!1,320円でした。いろいろ調べた感じだと、このシューズカバーが最安っぽい感じでしたね。海外通販になっちゃいますけど。
裏地はこんな感じで暖かそうな素材が使われていました。ポリエステル……?ポリウレタン……?そんな素材だと思います^^;
冬ウェアにおける「インナー」の重要性
冬はインナーが特に大事です。なぜなら汗冷えに気を付けないといけないから。
汗冷えとは、汗が乾くときに熱が奪われて寒くなってしまう現象のこと。例えばちょっと標高が高めのところを走ろうと思ってヒルクライムして汗をかき、そのままダウンヒルして凍える、みたいなことが冬には起こります。
この汗冷えを防ぐためには速乾性が高く、ドライな状態を保ってくれるインナーが必要。寒いからといって乾くのが遅いユニクロのヒートテックなどを着てしまうのは、あんまり良くない。
というわけで購入したのが、モンベルの「メリノウール」。保温性を実現しつつ、汗冷えしないように乾きやすさも兼ね備えているインナーです。
素材は以下。
- 毛……92%
- ナイロン……8%
毛(ウール)っていうとセーターみたいな感覚があったのですが、こういう汗冷え対策インナーにも使われているんですね。ちょっと意外でした。
保温性と乾きやすさを両立しているインナーは、特に登山で重要だと言われています。冬山での汗冷えは、冗談抜きで命に関わりますからね……。
ロードバイクだと命に関わるほどではないかもしれませんが、登山での汗冷え防止と同じ理由で、こうしたインナーがあれば快適というわけです。
ちなみにですが、以前モンベルの「ジオライン」というインナーを記事にしたことがありまして⇓
長袖の「ジオラインL.W」と、今回の「メリノウールL.W」を比較すると、メリノウールL.Wのほうがほんのちょっとだけ分厚いかなという感じ。(※L.W=ライトウェイト。薄手のラインナップ。)
もしかしたらジオラインL.Wを持っているなら、メリノウールは”L.W”じゃなくて”M.W(※中厚手。ミドルウェイト)”でも良かったかもしれません。
インナーが2枚あれば、重ね着するのもアリかと思います。薄いインナーでも2枚着るだけでぐっと暖かくなりました!
このほかロードバイク向きインナーとしてよく名前が上がるのが「おたふく手袋」のインナー。
安くて性能も良いということで、愛用者も多いようです。僕はモンベル買っちゃったので、おたふく手袋は購入していませんが…、値段はマジで安いです。
1,000円以下のインナーも売っているので、一度ご覧ください。
防風性の高い「冬用タイツ」を使おう
当然、脚も寒いです。なので僕は冬用のパールイズミ5℃対応タイツを購入しました。
前面には防風性のあるしっかりした硬めの素材を使用。背面(ふとももの裏など)は、やや厚手のタイツ地といった感じで、発生した熱もある程度は逃げるようになっています。
裾はジッパーで着脱しやすいかたち。
生地の裏側を見ると、前面は風で冷やされないように保温性がありそうな、フリースにも近い感じの素材が使われていました。
ちなみにパールイズミって気温ごとの対応ウェアを出しているので、初心者的には選びやすいんですよね。
0℃、5℃、10℃、15℃のラインナップあり、今回は「5℃対応ウェア」のタイツを購入しました。
このようにパールイズミって選びやすいしまぁまぁ安めだし、初心者的には手を出しやすいんですよね。ただデザインには目をつむっています。もっとカッコいいグッズが……絶対あると思うんだ……!
「耳あて」は必要
耳あて(イヤーウォーマー)も重要です。寒さで耳がぶっ飛びそうになりますから。
僕は”はちまき”のように頭に巻き、後頭部側をマジックテープで留めて装着するタイプのものを購入しました。
温かさは十分。
マジックテープ式なので着脱もラク。暖かくなってきたら簡単に脱げるところが使いやすい!
頭から耳まで防寒する「ウォームキャップ」
スッポリ被るだけで頭も耳も温かいのが「ウォームキャップ」。
僕はギリス通販サイトWiggleのブランドである「dhb製ウォームキャップ」を購入しました。
防風性があり、裏側は細かな起毛で暖かい。
個人的にはお気に入り。
ただし、ウォームキャップの注意点を上げると…
- 着脱がちょっと面倒。熱くなってきても脱ぎづらい
- ウォームキャップの上からヘルメットを被れるか、サイズは要確認
- サイズによっては耳がすべて隠れないかも。耳たぶが出ちゃって寒いかも
扱い方とサイズ選びがちょっとめんどくさいかもしれません。
ちなみに僕は以下の「dhb – Windslam つば付きサイクリングキャップ」のMサイズでちょうどいい感じです。
パールイズミもウォームキャップを販売しています。
ネックウォーマーがあると暖かいよ!
普段着のときに使うマフラーで実感していると思いますが、ロードバイクでも「首の防寒」は効果大!
というわけで、ネックウォーマーがあると暖かいです。
どんなネックウォーマーでもいいのですが、個人的なオススメはマジックテープで着脱できるタイプ。こういうのです!⇓
普通のネックウォーマーって、頭から被るように着脱しますよね。それだとネックウォーマーを脱ぐ前に、ヘルメットとキャップとサングラスをとらないといけないわけです。めんどくさい!
なので、マジックテープでバリっと着脱できるタイプが便利な気がしています。
またネックウォーマーと言うよりも、首から鼻まで覆う「フェイスマスク」タイプを買っておけば、顔があたたかいと思います。
肌寒い春秋にはアームウォーマー&レッグウォーマー
冬にはちょっと頼りないですが、肌寒い春秋にはアームウォーマーとレッグウォーマーがちょうど良い感じでした。
僕が購入したのはイギリス通販サイトWiggleのブランドであるdhb製。裏はフリース起毛素材。表地は防風ではないので風を通します。なのでちょっと肌寒い秋冬用。
アームウォーマー&レッグウォーマーのメリットは、着脱が簡単でジャージの後ろポケットに入るコンパクトさ。
朝夕の肌寒い時間帯に着て、暑くなる日中は脱いでポケットの中へIN。体温調整がしやすいアイテムでした。
冬用グローブもね!
もちろん、冬用の防風グローブも必要。防風性が工夫されてます。
僕はとりあえずパールイズミの15℃対応グローブを買いました。またパールイズミかよ……。前述した通り、温度ごとに分かれたウェア展開のため、選びやすいくてつい。滑ることなくしっかりハンドルを握れました。
冬用グローブは各メーカーが出しているので、デザインで選んじゃってもいいかもしれませんね。自分が気に入ったデザインのほうがライドが楽しくなりますよ!
タッチパネル対応なのでスマホの操作も可能です。ただしiPhoneなど指紋認証でロック解除するスマホは、当然ながら一度グローブを脱ぐ必要があるのでご注意を。
あと結構使えるのが「インナーグローブ」というやつ。グローブの下に着用する、薄手で保温性の高いグローブのことです。
こんなの⇓
温度調整しやすいのがメリットですね。僕は上記の15℃対応グローブの下にこのインナーグローブを着用。暑くなってきたら脱げば涼しくなりますし、寒くなったらまた着用すればOK。
でも真冬だとこの装備でもちょっと寒いので、「5℃対応グローブ + インナーグローブ」みたいな組み合わせにしてもいいかなぁと思っているところです^^;
特に冬の峠などに行く場合、登りはグローブ内が蒸すほど暑くなりますが下りはめちゃくちゃ冷えます。つまり寒暖の差が非常に大きいので、温度調整できる装備にしておくと何かと便利。
真冬用のゴツいグローブ買うより、秋冬用グローブにインナーグローブを付けて調整するほうが運用しやすい……かもしれません。
インナーグローブは各社販売しているので色々探してみても良いかも。
有名なアウトドアメーカー「finetrack」も汗冷えを防ぐインナーグローブを出しており、なかなか評判良さそうです。このようなインナーグローブは、スキーやボードでも使えるのが良いですね。
防風性のジャージも便利そう!
春秋に使えそうなちょい薄手のジャージ
こちらは夏〜秋にかけて肌寒くなってきた時期に手に入れた装備なのですが、まず長袖ジャージ。
ルコックスポルティフというフランスのメーカーです。これも自転車ウェアにしては安めで6,900円ほどでした。
薄手ながらこちらも防風性があり、風を通しにくいです。ただし薄手ゆえに保温性はあまりない(冬は寒い)ので、インナーやジレなどで温度調整が必要。
僕は身長165cmで、サイズ「S」を購入。ピッタリでした。背中にポケットもあり、使い勝手◎。
※僕が購入したものは廃盤になっているので、最新モデルにリンクを差し替えています。
裏起毛で暖かいジャージ
さらにもっと寒くなってくると、ジャージの裏地に起毛もしくはフリース地を使ったものがいいかなと思います。
例えば僕はdhbのサーマル長袖ジャージというものを買いました。デザインもまぁ悪くないし、何よりお値段5,865円という安さです(記事執筆時)。
裏地の白い部分は、このようなフリース地です⇓
なかなか暖かいです。肌触りもいい。
10℃前後で晴れた日なら、ちょっと汗ばむぐらいになりますかね……(寒さや気温の感じ方は個人差が大きいので一概には言えませんが、あくまで僕の個人的な感覚)
冷たい風を通さない「防風性」のあるジャージ
裏地は暖かくても、表面が風を通す素材だと、走行中に冬の冷たい風が入ってきて寒いんですよね。真冬にはキツイです。
そこで寒くなればなるほどに必要になる機能が、保温性に加えて「防風性」。寒い風をシャットダウンしないと、「体の発熱 < 外から冷気」になってしまって、ずっと寒いまま。
というわけでラファの「PRO TEAM TRAINING JACKET」を購入しました。前面と袖の防風素材で風をシャットアウト。実際に走ってみると、防風素材の力を如実に感じることができます。寒さが緩和される!
そのうえ裏地は保温性のある素材なので暖かい。
一方、背中には通気性のある素材を採用することで、熱がこもりすぎない作りになっているとのこと。
もはや真冬用ウェアは高機能ウェアと言っていいレベルで良く考えられています。防風性、保温性、透湿性etc。
実際、冬のライドは体温調節が難しいですからね……暑すぎて汗だくになってしまうと汗冷えとなり風邪の原因にもなりますし、もちろん寒すぎるのもダメ。程よい体温調整が快適なライドのコツでしょうか。
※ただしラファは高いですけどね。28,500円しました……。レビュー記事はこちら
裏起毛&防風の超暖かいジャージがお気に入り
もうひとつ「PRO TEAM INSULATED JACKET」も購入しました。
非常に暖かく感じます。表面はシャカシャカした防風素材で風を通さない設計。
裏面は毛が長めの起毛素材。
まるで毛布のような暖かさを感じます。着心地も良くて愛用中。まぁラファは高いのですが…(25,000円ぐらい)、たしかにその機能性は感じることができます。
個人的には、冬でもウェア2枚「中厚手のインナー + このジャケット」で、かなり快適に走れる印象。
- モンベル「ジオライン M.W.(中厚手)」
- このRapha「PRO TEAM INSULATED JACKET」
個人的に真冬はこのジャケットがおすすめかな、と今のところ思っています。価格は高いけど……。
▶MEN’S PRO TEAM INSULATED JACKET | Rapha Site
▶MEN’S BREVET INSULATED JACKET | Rapha Site
小さくたためるパッカブルジャケットが微調整に役立つ
春・秋・冬は朝と昼の寒暖差が大きく、体温調整が難しいですよね。
また例えば峠に登ろうものなら、山間部とふもとの気温差にも注意しないとです。ヒルクライム中にかいた汗がダウンヒルで冷やされれば、風邪の原因にもなりかねません。
そういう体温調整が難しい季節に役立つのが、コンパクトに折りたためる「パッカブルジャケット」。折りたたんだ状態だと手のひらサイズですが⇓
広げるとこん感じ。
薄手ですが、サッと羽織るだけで暖かくなります。
僕が使っているのはパタゴニアの「フーディ」というパッカブルジャケット。
結構暖かいのでサイクリング時だけでなく、ランニングから普段使いまでできて重宝しています。
ただ自転車用ではないため体にフィットする作りでなく、風の影響のモロに受けてしまいます。後ろポケットもありません。自転車に乗るときはちょっと不便かも。
もしこれからパッカブルジャケットを買うなら、サイクリング専用モデルでもいいかもですね。例えばPISSEI(ピセイ)のこういうジャケット。コンパクトに折りたためて後ろポケットもあり、リフレクターになるロゴなども入っていますよ。さすがサイクリングウェア。
真冬にこれ1枚では寒いのでメインは春秋、もしくは冬の微調整、ぐらいの使用イメージがいいかなと思います。
ロードバイクの冬ウェア、小物まとめ
というわけで、ここまでにご紹介したものをまとめます!
- シューズカバー (orトゥカバー)
- 保温性と速乾性を備えたインナー
- 冬用タイツ
- 耳あて・イヤーウォーマー
- 防止・ウォームキャップ
- ネックウォーマー
- アームウォーマー・レッグウォーマー
- 冬用グローブ
- インナーグローブ
- 保温・防風性のあるジャージ
こんな感じでしょうか。
あと強いて言えば、冒頭でもご紹介したように雨に濡れるとツライので、荷物は増えますが、降られそうなときはレインウェアを持っていくといいかもしれません。
ちゃんとした装備さえあれば、冬のロードバイクは思った以上に快適です。夏より快適かも。汗だくになりませんからね。
これだけウェア類を揃えるとお金もかかりますが、それでも自転車に乗って見たい景色がある、写真に撮りたい景色がある、食いたいメシがある……etc、その体験でチャラになるはず。いやそれ以上の価値があるはず。
というわけで未来の初心者へ、現初心者(僕)からこの記事をおくります。冬の装備はしっかりと!
当記事で紹介したウェア・小物リンク
シューズカバー & トゥカバー
インナー
冬用タイツ
耳あて
ウォームキャップ
ネックウォーマー
アームウォーマー & レッグウォーマー
グローブ系
ジャージ系
▶MEN’S PRO TEAM INSULATED JACKET | Rapha Site
▶MEN’S BREVET INSULATED JACKET | Rapha Site