Zwiftが気になっている人へ、サービス内容や料金、必要なモノについて書いた記事です。
僕はZwiftを始めて半年以上経つのですが(記事執筆時)、最初はZwiftというものの全貌がイマイチ掴めませんでした。公式サイトを見ても微妙にわかりにくくない?
室内で自転車を漕ぐサービスというのは何となくわかる、けど具体的にはどんなことができるの?料金は?何を買わなきゃいけないの〜?
というわけで、それらについての解説です。
Zwiftとは?
Zwiftとは、室内に居ながらにして世界中のサイクリストと一緒に走ることができるバーチャルトレーニングゲーム。
コントローラーは「自転車とローラー台と自分の脚」。
現実世界で自転車を漕げば……、
画面内の自分の分身が走る、という内容。現実世界のペダリングとゲーム内のサイクリングを連動させているわけですね。
速く漕げばゲーム内のスピードも上がります。高機能なローラー台を使えば登り坂では斜度相当の負荷がかかります。
またオンライン環境が必須で、走行中は他サイクリスト(全然知らない人)と一緒に走ることになります。コミュニケーションを取る手段はありますが、かと言ってコミュニケーション必須ではありません。そんな雰囲気。
一緒に走っていると、負けたくないという気持ちが刺激され、一人で走るより頑張れるのもZwiftのいいところかなと思います。
単調になりがちなローラーのトレーニングを楽しくするために作られたのが「Zwift」。
ロードバイクレースのためのトレーニングにも良し、普通のダイエットや運動不足解消にも良し。自宅でトレーニングできるというのは便利なものです。
公式サイトはこちら
▶Zwift
Zwiftの料金・支払い方法
現在は毎月25kmまで無料トライアルとして利用できます。
その後は有料で「月額1,650円」。
支払い方法は、主に以下2通り。
アプリ内課金
iOSアプリ(iPhone/iPad/Apple TV)であれば、Apple IDに登録してあるクレジットカードで「Zwiftアプリ内課金」として支払います。
料金は月額1,650円。すでにApple IDやGoogle Playアカウントを持っているなら、アプリ内課金がラクでしょう。
ちなみに解約も簡単です。
iPhoneなら、設定アプリ内のサブスクリプションをタップし、Zwiftの「サブスクリプションをキャンセルする」を選択すればいいだけ。
Zwift公式サイトから直接契約
あるいはAppleを経由せず、Zwift公式サイトから直接契約することも可能です。こちらも月額1,650円。
ブラウザでZwift公式サイトにログインし、クレジットカードもしくはPayPalでお支払い。JCBのクレカは使えません。
(※上記のアプリ内課金であれば、JCBのクレカでも支払い可能。Apple IDにJCBのクレカを登録すればいいだけです)
- クレジットカード(VISA)
- クレジットカード(マスターカード)
- クレジットカード(アメリカン・エキスプレス)
- PayPal
Zwift公式サイトから直接契約しても、料金は同じで月額1,650円。
Appleを経由するより、直接契約したほうが安くなりそうな気もしますが、残念ながら同じ月額です。
どちらで契約しても、スマホ・タブレット・PCから利用可能
アプリ内課金とZwift公式サイト、どちらで支払っても、利用できるデバイスに制限はありません。スマホ・タブレット・PCでZwiftを利用できます。
なぜなら、Zwiftを利用するときは「Zwiftアカウント」を作成。支払い情報は、そのZwiftアカウントに紐付いているからです。
とにかく月額1,650円
どちらの支払い方法でも、月額1,650円。
Zwiftを始めるのはローラー台やマット、扇風機など必要機材が多くて出費がかさみますし、加えてZwift自体が月額1,650円ってちょっと高いように感じるかもしれませんが、長い目で見ればジムに通うより安くなるかなぁと思います。
まぁジムは他のトレーニング機器も揃っているので単純比較はできませんが、”自転車のトレーニング”という点でみるとZwiftは月額1,650円払う価値あるんじゃないかなと思っているところ。
思い立ったときに家の中ですぐに運動できるというのも、非常に大きな魅力だと思います。
Zwiftを楽しむために必要なもの
大まかに以下の4つが必要になります。
- Zwfitソフトと、それをダウンロードする端末
- ローラー台
- ローラー台に対応した自転車(主にロードバイク/クロスバイク)
- 周辺機器
順番に見てみましょう。
Zwift対応端末にソフトをダウンロードする
Zwiftをダウンロードするための対応端末が必要です。以下。
- Windows PC
- Mac
- iPad
- iPhone
- Apple TV
- Android
Windows/Mac用ソフト
まずパソコン用ソフトはこちら。Windows/Mac用ソフト(無料DL可能)
▶Zwiftダウンロードページ
Zwiftを動かすパソコンの最低スペックは以下とのこと。それほど高スペックなPCは必要ありません。
おそらくココ数年で購入したパソコンであれば、これぐらいのスペックは満たしているかなと思いますが、一応ご確認を。
OS: Windows 7 x64 bit, OSX 10.7
CPU: Intel Core 2 Duo
メモリー: 4GB
グラフィックス: 1GB 拡張GPU, あるいはCPU内蔵Intel HD 4000/AMD R5
ハード・ドライブ: 4GB以上の空き
引用:Zwift サポートハブ
スマホ・タブレット用アプリ
iOS(iPhone、iPad、Apple TV)用アプリはこちら
▶App Storeへ
Android用アプリはこちら
▶Zwift – Google Play のアプリ
Apple TV用アプリであれば、テレビの大画面でバーチャルライドを楽しめます。
iPhoneだと画面がちょっと小さいと感じるかもしれません。できればiPadかApple TVかパソコンを使うのが楽しいかなと思います。
ちなみにApple Watch用のZwiftアプリもありますが、iOSアプリの補助的な位置付けであり、これ単体ではZwiftは利用できません。
参考▶Using the Apple Watch with Zwift – Zwift Support Hub
Apple WatchとペアリングしているiPhoneでZwiftを利用すると、Apple Watch側には心拍数がリアルタイムに表示されます。
Zwiftのようなトレーニングを始めるとわかるのですが、心拍数というのは体の負荷を客観的に把握できる興味深い指数です。トレーニングにハマってくると、心拍数を計測したくなること請け合い。
もちろんGARMINやキャットアイなどの心拍数センサーを使う手もあります。
ローラー台
ローラー台は、主に以下4種類があります。
- 3本ローラー
- リムドライブ式
- タイヤドライブ式
- ダイレクトドライブ式
詳しく説明するとめっちゃ長くなるので、別記事にまとめました。よろしければご覧ください。
住居環境、予算などによって判断材料が異なるので、どれが良いとは一概には言えないのがローラー台選びの難しいところです。
ちなみに僕はダイレクトドライブ式と呼ばれるローラー台「Tacx Neo Smart」を使ってます。
騒音が非常に静かなのでマンション等でも利用できると思います。ただし断トツで高価なのがデメリット!(泣)
ローラー台に対応した自転車(主にロードバイク/クロスバイク)
Zwiftを検討してこのページを見ているような人は、おそらくすでにスポーツバイクに乗っている人ではないでしょうか……?
ロードバイク/クロスバイクをお持ちであれば、フレームクリアランスやエンド幅などに注意しつつローラー台を選ぶことになります。
一応、Zwiftはママチャリでも利用可能みたいですが……。ママチャリでZwiftする場合、ローラー台は「3本ローラー」を使うことになるかな……と思います。
すみません、ママチャリでZwiftしている例はおそらく非常に少ないため、ハッキリしたことはわかりません^^;
ローラー台の周辺機器
これが意外と重要。
ローラー台の周辺機器というのは、具体的には主に以下2つ。
- マット(騒音・振動・床への傷防止)
- 扇風機
賃貸であれば、ローラー台を床に直置きすると傷などの原因になりかねませんし、階下への振動でクレームが来る可能性もあります。滴る汗を受け止めるためにも、マットは必要不可欠。
僕は⇓のマットを二重で敷きました。
扇風機も必要不可欠。
自転車で外を走るのとは違い、室内は無風です。真冬でもローラーを漕げば汗だく。快適にトレーニングするためにも扇風機は必須です。
真夏にもローラートレーニングするなら、扇風機は強力なほうがいいと思います。真夏なんて信じられないほど汗だくになるので……w
置くスペースがあるなら工業用扇風機でもいいぐらいです。いやほんとに。
あったらちょっと楽しい「心拍数メーター」
必須ではありませんが、あったらちょっと面白いのが心拍数メーター。
心拍数によって運動強度がわかり、体への負担(要するにキツさ)を客観的に知ることができるのですね。
スプリントを鍛えるなら強度の高いトレーニングを行ったほうがいいですし、脂肪を燃焼させたいなら最大心拍の70%前後が最適と言われたりします。
要するに、目的に合った最適な強度を知る目安になるのが心拍数だということですね。
心拍数センサーの接続規格は以下2つがあります。
- Bluetooth
- ANT+
お使いのZwift稼働デバイス(Windows PC/Mac/iPad/iPhone/Apple TV)によって、どちらを利用するか選ぶのが無難かなと思います。まぁ多くの場合はBluetoothのほうが使いやすいですかね。
詳しくはこちらに記述していますので、よろしければどうぞ。
Zwiftのサービス内容
Zwiftに必要なものが揃ったら、いよいよサービス利用開始。
利用手順とサービス内容を簡単に見てみます。こんな雰囲気。
画面の見方
ここでは例としてiPhoneを使っていますが、PCでもiPadでもほぼ同じです。
まずZwiftにログイン。一度アカウントを作成してログインすれば、2回目以降は自動ログインで始まります。
続いてZwift端末とローラー台をペアリング。
ペアリング方法は主に「ANT+」と「Bluetooth」があり、ここではBluetoothで接続しています。スマホとBluetoothイヤホンを接続するような簡単なもの。
ちなみに僕が使っているローラー台「Tacx Neo Smart」の場合、一度Bluetooth接続設定を行えば、2回目以降はZwiftアプリを起動すると自動的にBluetooth接続が完了する仕組みでした。
「Tacx Neo Smart」のレビュー記事はこちら
▶「Tacx Neo Smart」詳細レビュー。 Zwift連携も簡単なローラー(スマートトレーナー)
そしてホーム画面。
ここでトレーニングメニューとコースを選択します。
これがトレーニングメニュー。
負荷の強さや、所要時間(大体30分〜2時間くらい)などの詳細を見ながら選びます。単発メニューだけでなく、4〜16週間ほどかけてこなすハードなメニューもあり。
また自分でメニューを作ることも可能です(ただしiPhoneでは作成できず、PC/iPadなら作成可能)。
ちなみにトレーニングメニューを選ばず、フリーで自分の好きなように走ることもできますよ。
次はルート選択。距離と獲得標高を目安に選びます。
スタートボタンを押すとコース上に移動。画面中央に自分のアバターが表示されています。
この状態から現実世界で自転車を漕ぎ出すと、ゲーム内のアバターが走り始めます。
誰かの後ろを走ればスリップストリーム(ドラフティング効果)で少しラクに走れますし、スマートトレーナーと呼ばれるローラー台を使えば登り坂で自動的に負荷がかかるなど、なかなかリアル。
コースの数
いろいろなコースがあるため、飽きずにトレーニングできると思います。
主な舞台は、以下6つ。
- ワトピア
- リッチモンド
- ロンドン
- インスブルック
- ニューヨーク
- ヨークシャー
その舞台に設定されているコースを走る、という内容になります。
例えば、ロンドンの街中を走ったり、
激坂ヒルクライムのコースがあったり
マグマのコースを走ったり!w 現実ではあり得ない場所を走れるのもバーチャルライドの面白いところ。
自転車レースらしく、道路の両端に観客がいることもあります。トレーニングのモチベーションがちょっと上がるかもw
コースや舞台はアップデートで増えることがあるのもひとつの楽しみ。
トレーニングメニューの種類
トレーニングも豊富。
上記で少し触れましたが、30〜2時間ほどで終わる単発トレーニングがメインになるかと思います。画面右側のグラフで負荷のかかり方がわかりますね。
ちなみに僕は30分で終わる「Emily’s Short Mix」というメニューをやることが多いです。これが最短トレーニング。
数週間かけて行うトレーニングはこちら。例えばこれは4週間トレーニング。
1週間目のトレーニングはこんな感じ。怪我しないような負荷バランスになっている印象です。
このように期間が長いトレーニングだと、途中に休足日があります。無理して怪我しないようにね。
自分でトレーニングを作成することも可能。
ウォームアップ、強度、インターバル、ケイデンス、時間などを指定すれば、今の自分に必要なオリジナルメニューができるというわけ。
しかもドラッグ&ドロップで直感的に作成できるのも面白いところです。
GIFにしてみました。こんな感じでトレーニングメニューを自作できます。
イベントもあるよ
Zwiftでは何かしらの「イベント」が毎日開催されています。
イベントというのは、要するにたくさんの人と一緒に走る催しのこと。1人で走るよりもモチベーションが上がり、ダレそうな日でも半強制的に自分を走らせることができるはず。
例えばコチラは「ツール・ド・東北」のグループライドを走ったところ⇓
Zwiftの補助的な位置付けのアプリ「Zwift Companion」なら、イベントが一覧で見やすいかなと思います。
イベントは大きく分けて以下4つに分かれています。
- 一定の距離をみんなで仲良く走る「グループライド」
- みんなでワークアウトに励む「グループワークアウト」
- 競い合う「レース」
- みんなで長距離完走を目指す「FONDO」
また走力に応じて、A〜Eまでの「クラス」が設定されている場合があります。
これはパワーウェイトレシオ(単位:w/kg)というものに応じてのクラス分け。FTP(後述します)という数値を体重で割ると出てきて、「3.5w/kg」などと表記されます。
単純にクラス「A」に該当する人ほどパワーがあります。自分に合ったクラスを選んで、「+」ボタンをタップ。これで参加準備は完了です。
あとはイベントが始まる時間になったら、Zwiftにログイン! 参加ボタンをタップして走り始めましょう。
Zwiftで出てくる用語
このあたりはZwiftを始めた後から少しずつ覚えていっても良いと思いますが、聞き慣れない用語が出てくるので一応簡単に解説。
・W(ワット)
→家電の消費電力かよって思いそうになりますが、Zwiftで使われる場合はパワーの値のこと。この数値が高いほどパワーがあるということになります。
・FTP(Functional Threshold Power)
→1時間持続可能なパワー値
Zwiftと連携できるサービス
Zwiftでトレーニングしたあとは、ログを以下のサービスにアップロードできます。
利用者が多そうなのは上2つのStravaとGARMINコネクトでしょうか。
- Strava
- GARMINコネクト
- TRAINING PEAKS
- Withings
- Today’s Plan
- MapMyRide
- Fitbit
ちなみにStravaにアップロードすると、自動的に「バーチャルライド」と分類されて保存されます。
「Zwift mobile Link」というアプリ
先程チラッと触れましたが、Zwiftにはもう1つ「Zwift Companion」というアプリがあります。
いわばZwiftライフをサポートするアプリ。
イベントを探して参加したり、走行ログを見たり、走行中はマップと現在地を表示したり。このアプリがなくてもZwiftはできるのですが、あるとちょっと便利です。
まとめ:Zwift楽しいよ
揃える機材が多く、月額1,650円かかるというのはスタートのハードルが地味に高いように思いますが、そのメリットは無視できません。
例えば家の中でトレーニングできるのは大きなメリット。ジム通いが続かなかった人も、Zwfitなら続くかもしれません。というか僕がそうなのですがw
ジムって着替えやタオルを用意してジムまで移動して……というのが面倒くさくて続かなかった過去があります。しかし家の中で思い立ったらすぐトレーニングできるZwiftは継続できました。
早朝でも深夜でも、時間を選ばないのもいいところ(ただし騒音によるご近所迷惑は要注意)。朝起きたら即Zwiftしてひと汗かく、なんてこともできます。
それにZwiftしながらテレビや録画を見てもいいと思います。実際、僕も録画を消費しながらZwiftを楽しんでいますし。
トレーニング後、すぐにシャワーを浴びれるのもいいですよね。さっぱりしたらビール飲んで寝ても良いわけで。家の中でできるトレーニングならではのメリットではないでしょうかw
僕はレースガチ勢ではなく、週末のファンライドやダイエットを目的としたZwiftなのですが、そんな人でもやる価値はあるかと思います。
ほら、仕事や天気、家族の予定とかで2週間ぐらいロードバイク乗れないこともあるじゃないですか。そんな時でもZwiftをしていれば、そこそこの走力は保てるハズ。週1〜3でもZwiftできれば、かなりいい運動になりますから。
というわけで、Zwift楽しいよって話でした。
iOS(iPhone、iPad、Apple TV)用Zwiftアプリ
▶Zwift – App Store
Android用Zwiftアプリ
▶Zwift – Google Play