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Lightroomの写真をNASで管理・保存する。カタログや写真データの設定方法
SynologyのNAS「DS220+」を購入。
外付けHDDで保存していたLightroomの写真データを、RAID1を組んだNASに移して管理できるようにしました。
写真管理はもちろん、SDカードからの読み込みやバックアップもやりやすくなったので、設定方法やメリット・デメリットなどを簡単にまとめます。
Lightroomの写真をNASで保存・管理する
まず大まかな全体像からどうぞ。
LightroomのカタログはノートPCに保存し、写真データはNASに移動しました。最終的に、以下の図のような状態で運用しています。
テキストにすると、以下のような状態です。
ノートPC側の設定
- LightroomのカタログはノートPC側に保存
- スマートプレビュー機能を利用し、写真データがなくても作業可能に
NAS側の設定
- 写真データはRAID1のNASに移動。ミラーリングで2本のHDDに保存
- NASには外付けHDDも接続し、定期的に自動バックアップ
PC環境について、もう少し詳しく記載します。
Lightroomは、M1チップMacBook Airで利用。ローカルSSDの中に、カタログとスマートプレビューデータを保存しています。
利用しているNASは、Synology製の「DS220+」。RAID1で設定し、さらに外付けHDDにも定期的にバックアップする体制を構築しました。
▼NASの記事
あくまで写真やカメラが好きな素人による運用ですが、思ったより簡単に設定できたので、備忘録を兼ねてやり方を記載します。
NASでLightroomの写真データを管理する方法
Lightroomの写真データをNASに移し、カタログと紐付ける設定方法です。
ここではLightroom Classicで説明します(Lightroom CCでは試していないので、設定方法はわかりません。すみません!)
まず「カタログ」と「写真データ」を、それぞれ以下の場所に保存しました。
- カタログは、PCのローカルストレージに保存
- 写真データはNASに保存
カタログの保存場所はローカルストレージ
カタログは、初期設定のままであればPCのローカルストレージに保存されていると思います。であれば特に操作する必要はなく、そのままで大丈夫。
Macの場合、カタログの場所は「ピクチャ > Lightroom」の中にあると思います。「〇〇.lrcat」のファイルが、Lightroomのカタログです。
ピクチャ > Lightroom > 〇〇.lrcatのファイル
このファイルがカタログ。ローカルストレージにあるなら特に触らなくて大丈夫です。
スマートプレビューを生成しておくと便利
必須ではないのですが、スマートプレビューを生成しておくと、写真データ(NAS)に接続していないときでも簡単な現像作業ができて便利です。
スマートプレビューとは、めちゃくちゃ簡単に言うと超軽量なRAWファイルみたいな感じ。HDD/SSD容量が限られているノートPCでも、写真を持ち運んで作業できます。
スマートプレビュー生成方法は、以下の記事をどうぞ。
写真データをNASに移動
ここからが本題。写真データをNAS移動します。
写真データの場所は、例えばMacの場合、以下のようなファイル階層にあったと思います。この中の、「photos以下」をフォルダごとNASにドラッグ&ドロップで移動しました。赤文字の部分です。
ピクチャ > Lightroom > photos > 年 > 月 > 日 > 各写真
移動先は、NAS内で作成したLightroomという共有フォルダの中。
写真データの容量が多いと、移動にものすごく時間がかかります。時間があるときに操作してください。
例えば、2.72TBの写真データを移動させたときは「残り約20時間」という表示が出ました。とにかく時間があるときに移動させるほうがいいです。
カタログと紐付ける
写真データをNASに移動すると、Lightroomの左側のパネルにあるフォルダに「はてなマーク」が出てしまいます。
これは、カタログと写真データの紐付け(リンク)が切れてしまったときに出る表示。
上述したスマートプレビューを生成していれば、はてなマークが出た状態でも写真が表示され、簡単な編集までできます。ただスマートプレビューは元の写真データではないので、Photoshopに受け渡す等の作業はできなくなるのが少しデメリット。
カタログとNASに移動した写真データを紐付けることで、この「はてなマーク」を解消します。
まず右クリックして、「見つからないフォルダーを検索…」を選択。
先ほどNAS内に作成した「Lightroom」フォルダを選択します。
これでPC内のカタログと、NAS内の写真データが紐付いたはず。その証拠に、フォルダの「はてなマーク」が取れたと思います。
カタログと写真データを紐付ける作業は、一度だけ行えばOK。
NASをFinderにマウントして、Lightroomの写真をリンクさせる
PCとNASの接続を解除すると、Lightroomのフォルダにまた「はてなマーク」が表示されてしまうでしょう。
再度、カタログと写真データをリンクさせて、はてなマークを取る方法を説明します。
Macを使っているなら、FinderにNASをマウントするのがラクでいいですね。Finderのネットワークという項目をクリックすると、NASが表示されるかと思います。
(Windowsのエクスプローラでの挙動は確認していません。すみません……)
NASのアカウントでログイン。
このようにNAS内のデータが表示されました。
NASをマウントすると、Lightroomの「はてなマーク」が取れたと思います。すごく簡単。
ちょっと余談ですが、NASを購入するまでは、
ノートPC(カタログ) + 外付けHDD(写真データ)
という構成でLightroomの写真を管理していました。当然ですが、外付けHDDはUSBケーブルで有線接続する必要があり、ケーブル自体も接続作業も煩わしかったんですよね。
それがNASになったことで、ケーブルが不要になり、Finderからポチポチと操作してNASをマウントするだけで写真を参照・現像作業できるようになったのが超便利です。
SDカードから写真を取り込むとき
撮影した写真を、SDカードから取り込むときの操作も簡単。
まず上述した手順で、PCにNASをマウントします。はてなマークが消えている状態で……
SDカードをPCに差し込むと……
SDカード内の写真データを、直接NASに保存できます。
「スマートプレビューを生成」にチェックを入れておけば、スマートプレビューデータはPCのローカルストレージに保存されます。
写真データをマウントし、SDカードを読み込むまでの操作がかなり手軽です。
Lightroomの写真をNASで管理するデメリット
Lightroomの写真データをNASで管理することについてのデメリット、もしくは一応知っておきたい注意点なども記載します。
- 外出先からはFinderにNASをマウントできない
- そもそもNASとHDDを揃えると高額
順番に記載します。
外出先からはFinderにNASをマウントできない
まず、外出先からNASにアクセス可能です。「QuickConnect」というSynologyのサービスを利用し、ブラウザからNASにアクセスすることになります。
しかし、MacのFinderにNASをマウントすることはできません。
つまり、Lightroomのフォルダは「はてなマーク」が表示されたまま。外出先でSDカードをノートPCに差し込んでも、Lightroomで読み込んだ写真データをNASに送ることはできません。
外出先でノートPCにSDカードを差し込んでも、写真の保存先はノートPC内になってしまう(NASに送れない)、と書くとわかりやすいでしょうか。
PCブラウザ経由で、NAS内の任意のフォルダに写真をアップロードすることはできますが、Lightroomと紐付けられません。
やはりLightroomで写真管理する場合は、自宅でFinderにNASをマウントした状態で、SDカードから写真を取り込むことになりそうです。
NASとHDDを揃えると高額
高い……! 今回NAS「DS220+」と、10TBのHDDを2本購入して、合計9万5,000円ぐらいかかりました。
この金額を出してまで写真や動画、その他データをNASで保存したいかどうか。個人的には満足していますが、金額や設定の難易度などもあて、万人に勧められるものではないかと思います。自分に合っているかどうか、よく見極めて導入してください。
Lightroomの写真をNASで管理する方法まとめ
人によって撮影枚数や、バックアップの必要性が違うと思うので、「写真管理はNASが正解!」ってわけではありません。
ただNASだとRAID1も簡単に組めるし、バックアップも取りやすかったし、SDカードの取り込みやPCへのマウントもラクになりました。
個人的に、Lightroomの写真データをNASで管理する方法はすごく良かったです、という話でした。
▼NAS「DS220+」のレビュー記事はこちら
▼外付けHDDへの自動バックアップはこちら
▼共有フォルダ名の変更方法
▼利用しているNASとHDD
▼iPhoneで撮影した写真を、PCのLightroom Classicに取り込んで一元管理する方法も。
▼以前はNASを使わずに写真を管理していました